八卦掌と體術のよもやま話

月: 2024年5月

84-20.多方向に同時に動かす

吾が國の古武道によく見られる身體操作法なのです。

多方向、もしくは異方向に

同時に身體を動かすやり方なのですが、

同速度、上達しては異速度で同時に體を動かすものです。

ここでは入門編として同速度で動かしています。

それでも中々上手く出来ないものです。

慣れないと技を掛けられていても知覚出来ません。

先達から何度も技を掛けて貰い身につけます。

自分の感覚と知覚との齟齬に苦しみます。

力を抜いて繰り返すしかありません。

ホームページURL        https://sekijuku.com 

令和六年五月二十九日 

84-19. 板の上に載せるという事と化勁の連関

板の上に載せるというのは制圧するということです。

この場合イメージするという事が大切です。

面で制圧するという事です。

太極拳の化勁というのは 自分の腕なり何なり が

点とか線とかじゃ無くて 

面であるとイメージ出来るかどうかが

化勁が成功するか否かの分岐となります。

イメージが成功するとその後、

相手を崩したり腕を極めたりする段階に進むわけです。

その時は推しながら同時に横に引いたりします。

この時は異方向に同時に動きます。

動画では上手くいかない様子も撮影していますが

これも大事な事です。

どういうことかと言うと 

自分のイメージと實際の感覚が異なるということなのです。

何もない時にイメージした時の感覚が

相手の身体に触れることでエラーを起こすのです。

イメージの感覚と實際に触れた時の感覚とでは

實際の感覚が何十倍も強烈なのでそちらに引きづられ

技が崩れてしまうのです。

この場合、どうするのかと言うと 

更に力を抜き ゆっくりと技を掛け 

イメージの感覚と實際とで 感覚に齟齬がでない様に

慎重に稽古する必要があります。

このような稽古が出来なかった場合は

剛力頼みの力技になってしまいます。

ホームページURL        https://sekijuku.com 

令和六年五月二十二日

84-18. 化勁の理解と修得

太極拳の化勁は理解も修得にもかなり困難を伴います。

そこで理解の手助けになればと思い 

剣道の巻き込みという技を参考にさせて貰いました。

ただこれは

私の理解出来る範囲内でのことで説明させて貰います。

實際に竹刀等の丸い形状の棒でやってみても 

何も解りませんので

羽子板状のもので試して見ました。

広い板状の面で廻して見るとよく解ります。

板の上に相手の棒を載せて廻し 

跳ね上げる様にすると相手の棒を發き跳ばせます。

ここで大事なのは

板の上に相手の棒を載せるという事です。

これが出来ると板ではなくて 

棒対棒でもこれが出来る様になります。

棒でも出来る様になると小手と小手を絡み合わせても

發き跳ばせる様になります。

また相手の制圧も容易に出来る様になります。

ホームページURL        https://sekijuku.com  

令和六年五月十四日

84-17. 技を使う

技とは 形と動きです。

正しい軌跡をなぞる事から始まります。

静止した形の技の開始から終了まで

正確に軌跡をなぞる事が要求されます。

大體の軌跡と動き(つまり型が)が身に付いたら

今度は相手に仕掛けてみます。

ここで相手に有効だったらOKです。

しかし殆どの場合はそうは上手くいきませんので

ここからが本當の稽古となります。

通常、技が効かない場合、

技を効かせようとして 力んだり、早くしてみたりしてしまい、

これでは単なる力技になってしまいます。

そのため筋トレをやったりしていますね。

吾が教室では通常とは反対に 

リラックスして より柔らかく、よりゆっくり

するように心掛けています。

ゆっくり 柔らかく型を稽古していますと 

ある時から技が効く様になってきます。

ただこれは自分の主観的な感覚であり 

他から つまり客観的に見ると

力強く早く見えるのです。

無駄をギリギリまで削ぎ落としたものなのです。

この場合 早いというのは「目にも留まらぬ早さ」というより

ゆっくり見えているのに 追い付けない」という様に顕れます。

ホームページURL        https://sekijuku.com  

令和六年五月四日

Powered by WordPress & Theme by Anders Norén