實際に用法に纏絲を使ってみました。

後脚の爪先を外側から内側へ捻って 

勁力を太腿、腰、胴體、両腕、両手

と伝達してみます。

動画の通り相手が跳ばされます。

もう一つは 前脚の爪先を外側から内側へと捻り

同様に両手まで伝達します。

今度はもっと跳ばされました。

勁力と力の関係について説明します。

勁力は速く、力は遅い。

勁力は軽く、力は鈍い。

絶対的なパワーは力の方が上です。

しかし勁力の方が速く作用しますので

結果、勁力の威力が強くなります。

この関係はガソリンなどの爆発物や火薬と

爆薬の関係に似ています。

火薬の燃焼速度は秒速三百メートルほどです。

これを爆燃と言います。

一方 爆薬の反応速度はいろいろありますが 

秒速五千メートルから秒速九千メートルほどです。

これは爆轟と言います。

ガソリンや火薬は火をつけると燃えます。

それが 毎秒数十センチメートルから三百メートル位ですが 

爆薬は燃えるのではなくて

爆薬の塊の中を

秒速数千メートルの速さで衝撃波が伝わるのです。

その衝撃によって

爆薬の分子構造が揺さぶられ分解しているのです。

見た目では同じ爆発でも 

爆燃と爆轟は別の現象なのです。

因みに火薬は火をつけると爆発しますが 

TNTやダイナマイトは ただ燃えるだけで爆発はしません。

爆発させるためには 

雷管で衝撃を与えてやる必要があります。

また爆薬の爆発は燃焼ではないので

水に濡れても爆発します。

これを勁力と力の関係に当てはめてみます。

力は勁力よりエネルギーは高いのですが 

反応速度が遅いため鈍く感じます。

それに対し、勁力はエネルギーは低くても

反応速度が速いため瞬間的に作用します。

ただ、力と勁力でがっぷり組んで押し合うと

勁力は力に負けることがあります。

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令和六年十二月十一日