八卦掌と體術のよもやま話

月: 2024年10月

84-41.ドリルの様に捻り込む

今回も捻りの修得の説明です。

捻りは回転する運動の一形態ですが 

ただの回転と異なるのは

回転しながら

前進する という事です。

横方向に回転しながら 

縦の方向に進みます。

そのため回転する面は

斜めになり螺旋運動をします。

つまり 一回転すると

元の位置に戻るのではなく 

前進した位置になります。

これを拳で行うのですが 

拳は腕に付いていますので 

三百六十度回りません。

せいぜい百八十度位でしょう。

つまり 百八十度度回転する間に

六、七十センチほど進むという事です。

ゆっくり回転させながら

速く進むのです。

これはかなり難しいです。

回転が速くなりがちです。

もう一つの要点は 回転面が斜めになり 

螺旋状に進む事です。

斜めに螺旋状に進ませることで

拳が喰い込むのです。

回転が速いと喰い込まずに

表面で停滞する事になります。

以上ですが 独習はかなり難しいです。

そのつもりで稽古して下さい。

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令和六年十月二十九日

84-40.捻りの修得(論理的に)

今回、うねりの説明に行く予定でしたが 

もう少し 捻りの事について説明しておきます。

雲手から單鞭への套路で修得します。

要点だけ説明します。

まず 雲手を数回して 左足を出します。

一、右爪先を内側に捻る。

二、右太腿を内側に内転させる。

  左手は右肩に當てておくと良い。

三、胴體を左に捻る。

  この時 臍が進行方向を向くと良い。

四、胴體を右に戻す。臍が斜め前になる。

五、左手で掌打を放つ。

以上 五段階の動作になります。

當然のことですが 

このままでは發勁になりませんので

五段階の動きが身に付いたら 

四番目と五番目の動きを同時に行います。

四段階の動作になります。

實際に人に対して 軽く放ってみて 

効果があったらヨシ、とします。

効果が感じられなかったら 

また元に戻り 五段階の動作を繰り返す訳です。

レベルアップすると謂うのは 

より少ない動きで効果が出せると謂うことです。

上手くいかなかったら

また元に戻り 

前の段階の動きを繰り返します。

四段階の動作で

効果的な發勁が出せる様になったら 

三、四、五、の動作を

連続して出来る様にします。

ここでのポイントは出来ない時 

前の段階に遡って 稽古すると謂う所にあります。

これが上手くいったら

殆どの技術の修得が可能になると謂う訳です。

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令和六年十月二十二日

84-39. 捻りとうねり

勁力の發し方には 

捻りながらドリルの様に發する方法と 

津波の様に波動の力で發する方法とがあります。

勿論これ以外にも色々なやり方がありますが

今回はこの捻りと うねりの二つについて考えといきます。

捻りについてですが 

巷間、誤解があります。

それは拳を捻ったらそれでよし、

と謂うものですが 

これではハッキリ言って意味がありません。

拳を引いて當てるまでに捻りが終わっている、

と謂うことはドリルを回転させて

回転が止まってから

ドリルの刃を當ててる様なもので、

全く刃は喰い込んでいないのです。

木材にドリルの刃が當っている状態で回転させて

始めて刃が喰い込む訳でしょう。

拳も相手に當たった状態で回転させて

始めて拳が食い込む訳です。

なぜ この様なことが起こっているのか考察してみます。

すると 人體をどのように捉えているのか、

と謂うところに行き着きます。

人體を堅いもの、固體だと捉えていると 

謂う事です。

人體が堅い固體だったなら

喰い込むと謂う発想は出てきにくいと思うのです。

拳を堅めて叩き割ると謂う

発想になるのでしょう。

一方 人體が柔らかい液體みたいなものだ

と考えている方は 喰い込ませる、

波動で壊す と謂う発想になると思うのです。

ドリルの刃の喰い込み方はピッチが多い方 

たくさん回転させる方は

堅い物にも喰い込み易いのですが 

深く喰い込めません。

柔らかい物だと ピッチは緩く

回転は落とした方が良く喰い込みます。

人體だとゆっくり回転させた方が

深く喰い込み 威力が増します。

今回は捻りの説明が思った以上に

長くなりましたので 

うねりの説明は次回にします。

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令和六年十月十六日

84-38.足半草履はスパイク靴

足半を使ってて氣がつきましたが 

足半は 陸上競技のスパイク靴と同じような

働きをしてますね。

足半を 足首の自由度を上げるためのものだと

認識したり

脹脛の筋トレの為のものだと

思ってる人もいる様ですが 

足指と踵で地面を掴んで

反動が 

後ろに逃げない様にする働きをしています。

後脚では地面を後ろに蹴って

前に進むと思ってる人もいますが 

そうすると土塊を後ろに蹴り出す為 

ロスが多いのですよ。

地面を足指で掴む事で 

後脚は下向きのモーメントが働く様になり

ロスが少なくなります。

結果 突きや蹴りの威力が向上します。

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令和六年十月八日

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