八卦掌と體術のよもやま話

月: 2024年12月

84-49. 組手、対打の入り口

今回は今年最後のブログになります。

組手や対打を稽古する場合 

難題になるのが 相手の攻撃にどう対応するか、

と言う根本問題に行き當たります。

シロートほど相手の攻撃に対応出来ない場合が

殆どのですから。

今回は 拳打に限って説明してみます。

相手の拳の速さは初心者ほど 

目で追えないのです。

慣れたらそれほど速くもないのですが、

初心者ほど 恐怖の為にパニックを起こし

盲になってしまうのです。

これをどうにかしなければなりません。

拳の動きをよく観察してみると 

拳そのものの速さは目で追えないのですが 

手首や小手、肘の付近の速さは

それ程でもありません。

それで此処に目を付けます。

つまり拳を見るのではなくて、

手首や小手の付近をみると初心者でも

見えます。

そこで小手付近を狙って対応します。

これなら初心者でも

何とかなりそうですね。

もう一つは動きのタイミングです。

これは飛び込む様に動くのではなく

滑る様にします。

手は伸ばして差し込む様にするといいですね。

身體は半身です。

相手が来るのを待って動くのではなくて、

こちらから迎えに行くように動きます。

慣れると相手の動き出すタイミングが

判断できる様になります。

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令和六年十二月二十四日

84-48.鎖骨を吊る

この鎖骨を吊るというやり方は 

以前 クラッシックバレエの人から教えて

もらいました。

鎖骨を吊ることで姿勢を正しくし 

身體を軽々と動かせるようになります。

これを掌打や拳打に適用してみました。

動画の通りのことができます。

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令和六年十二月十七日

84-47.纏絲勁の實践

實際に用法に纏絲を使ってみました。

後脚の爪先を外側から内側へ捻って 

勁力を太腿、腰、胴體、両腕、両手

と伝達してみます。

動画の通り相手が跳ばされます。

もう一つは 前脚の爪先を外側から内側へと捻り

同様に両手まで伝達します。

今度はもっと跳ばされました。

勁力と力の関係について説明します。

勁力は速く、力は遅い。

勁力は軽く、力は鈍い。

絶対的なパワーは力の方が上です。

しかし勁力の方が速く作用しますので

結果、勁力の威力が強くなります。

この関係はガソリンなどの爆発物や火薬と

爆薬の関係に似ています。

火薬の燃焼速度は秒速三百メートルほどです。

これを爆燃と言います。

一方 爆薬の反応速度はいろいろありますが 

秒速五千メートルから秒速九千メートルほどです。

これは爆轟と言います。

ガソリンや火薬は火をつけると燃えます。

それが 毎秒数十センチメートルから三百メートル位ですが 

爆薬は燃えるのではなくて

爆薬の塊の中を

秒速数千メートルの速さで衝撃波が伝わるのです。

その衝撃によって

爆薬の分子構造が揺さぶられ分解しているのです。

見た目では同じ爆発でも 

爆燃と爆轟は別の現象なのです。

因みに火薬は火をつけると爆発しますが 

TNTやダイナマイトは ただ燃えるだけで爆発はしません。

爆発させるためには 

雷管で衝撃を与えてやる必要があります。

また爆薬の爆発は燃焼ではないので

水に濡れても爆発します。

これを勁力と力の関係に当てはめてみます。

力は勁力よりエネルギーは高いのですが 

反応速度が遅いため鈍く感じます。

それに対し、勁力はエネルギーは低くても

反応速度が速いため瞬間的に作用します。

ただ、力と勁力でがっぷり組んで押し合うと

勁力は力に負けることがあります。

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令和六年十二月十一日

84-4.一つを極めれば…

纏絲勁の稽古をしていますけど

脚から胴體、胴體から腕、腕から掌へと

勁力を伝達しています。

後脚の踵を軸にして、爪先を内側に捻り勁力を

発生させています。

雲手から單鞭への套路で稽古(単錬法と言います)で

やっているのですが 

纏絲勁の稽古の場合、(他の練功法の場合でも)

套路の稽古で修得するしかないのです。

それでしっかり身に付いたら

他の套路や用法でも使用できます。

ですから用法や沢山の套路を覚えなくとも

あまり 差し支えありませんね。

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令和六年十二月三日  

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