八卦掌と體術のよもやま話

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八十三の二十三 體重の移動

余りにも簡単過ぎて笑ってしまいそうですが 

これが意外と出来ていないのです。

太極拳の套路で見かけるのですが

爪先が 明後日の方向を向いたままの人が

結構います。                         

その原因は二つあると思うのです。

一つは 例えば馬歩から左弓歩にする時ですが

右脚の爪先を内側に向ける時、

體重がしっかりと左脚に移っていたら

右脚は自由に動けるはずです。

それが出来ないのは、

つまり左脚への體重移動が

しっかりと出来ていないという証拠ですね。

そのために突きや掌打の威力が

充分発揮出来ないのです。

もう一つは 

右の爪先を動かすタイミングが

よくわからないのです。

これは右足に體重を掛けているのを

左脚に移す時、少し左脚に重さが架かったら 

右は少し楽になります。

その時 踵を軸に爪先を上げ内側に向けます。

爪先を着け 重心を徐々に左に移していきます。

この時 體幹と拳打、掌打を

重心の移動と連動させるのです。

一見簡単そうに見えますが

これが正確に出来ている人は少ないのです。

(出来ていたら軽い一打で相手を打ち倒せます。)

これだけでも拳や掌打の威力は増しますが

右爪先が内側に向いていたら、

打った拳や掌打の反動を後脚の踵に伝え、

それを再び拳とか掌打に反撥させることで

更なる威力の増強が望めます。

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令和五年六月七日

八十三の二十二・崩しの理解

鋸を使って説明します。

動画を見て貰えば一目瞭然です。

引くのと押すのと二つの方向に同時に力を加えます。

このイメージで崩します。

触れると崩れるということは 

一点に複数の方向に同時に力を加えるということです。

脳はこれを感知できないのです。騙されるのです。

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令和五年五月三十一日

八十三の二十一・脳を騙す

今回のテーマもちょっと面白いです。

闘いの前に相手が攻撃できないように

封じるという事を前回云ったと思いますが 

それには幾つかの方法が考えられます。

力で封じるというのを先ず考えつきますが 

もっとスマートな方法があります。

其が「脳を騙す」という方法なのです。

人間の脳は同時に二つ以上の方向に働く力は

認識出来ないと言われております。

このやり方で相手に接触しながらバランスを崩し、

不安定にし、攻撃できないようにするのです。

無論相手も簡単にはそうはさせてくれないでしょう。

練習あるのみです。

初心のうちでは難しくても徐々に上達します。

此処まで来るとこちらは自在に攻撃できますから 

相手への攻撃はしなくとも「勝負あり」でしょう。

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令和五年五月二十三日

八十三の二十.対打を考える

實際に闘いを始める前にやっておく事があります。

どの様な場合でも必要なのですが 

終始闘いの主導権は自分が持っておくという事です。

ですから不用意に相手に攻撃をさせてはいけません。

相手からは攻撃を出来難い様にしておく必要があります。

仮に相手に攻撃をさせる場合でもこちらの意図する場所、

タイミングでさせるようにするべきなのです。

その様なことが可能なのかと思われるでしょうが 

それを可能にしたのが太極拳、八卦掌、形意拳なのです。

勿論百パーセント可能な訳ではありませんが

その様な意図で拳法体系が形創られているのです。

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令和五年五月十五日

83-19.刀を抜く(終)

取り敢えず「刀を抜く」のテーマは一区切りします。

「刀を抜く」ということを研究していてわかったのですが 

これは思ってた以上に深い内容を持っているようです。

「刀を抜く」という動作は

拳や掌打を打つ時の身體操作と酷似しています。

歩きながら抜き打ちにモノを斬るというのが出来れば 

歩きながらの拳打でも

相手が倒れるような打ち方ができるのです。

これは厚さ一寸の杉板を十箇所ほど吊るして

歩きながら割って行くのにも似ています。

身體操作が極まればそれ程困難でもないでしょう。

令和五年五月十一日

83-18.闘いを始める前に

相手が自由に動けない状態を創り出しておきます。

具體的には相手に接近し、密着して接触しておきます。

勿論 相手はそれを嫌がり離れようとしますから 

こちらは自在に動いて 

相手が自由に動けないようにします。

太極拳では貼、粘、連、随と云い、重視してます。

動画では棍を木刀で制し

コントロールしていますが 

素手で稽古するよりこのように道具を使う方が理解しやすいし

やりやすいのです。

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令和5年5月1日

83-17.グローブを嵌めて

手首を振って拳を打ち出すやり方は

グローブを嵌めていても使えます。

ただ このやり方は通常以上に

肘を柔らかく使うことを要求されますが。

肩、肘をうまく使うというのは

肘を内側に入れ、肩甲骨と連動させるのです。

普通拳を打つときにはそれほど肩甲骨を意識しませんので 

だいたいは上手くいきません。

氣長に稽古して下さい。

動画では相手が後方に跳ばされていますが

兎に角力まないことです。

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令和5年4月24日

16. 柔拳の創り方(83-16)

手を開き掌を上に向けます。

手首は軽く曲げておきます。

手首を翻しながら軽く拳を握り 

人差し指の第二関節を突き出すようにします(中指でも可)。

針が糸を導くように 人差し指の第二関節が

手首、肘、肩を引きづり出すようにします。

肘は柔らかくし内に入れます。

肘が固いと この拳は効きません。

この時 肩甲骨も連動すると良いですね。

手首の振り出しで背骨から肩甲骨、肘、手首

拳尖と連動するわけです。

全身の脱力との連関で稽古して下さい。

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令和5年4月20日

15. 柔拳(83-15)

文字通り柔らかい拳です。

通常の拳は堅いモノを叩く拳ですが 

こちらは柔らかいモノを打撃するのに適した拳です。

柔らかなモノを突き刺さすようにするのと、

瞬間的に加圧して細胞膜を破断させる

ようにするやり方とがあります。

突き刺すやり方は

人差し指か中指の第二関節を突き刺します。

破断(もしくは断裂)させるやり方は

拳面(人差し指から小指までの付け根から第二関節までの部分)で

瞬間的に加圧します。

どちらも堅いモノを叩き潰すような稽古を

ある程度やってから

柔らかい拳の稽古を始めた方が良いかと思います。

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令和5年4月11日

14.シンクロ、もしくは誘導(83-14)

今回のテーマはシンクロですが

吾が國では

拍子を合わせると云ってもいいかもしれません。

まず左右に揺り動かします。

次にその動きに合わせて

左右どちらかに推し跳ばします。

やってみると分かるのですが

思ったように動いてくれません。

左右の動きのリズムに合っていないのです。

落ち着いて何度か揺り動かして

合うまで揺すってやります。

なおリズムに合っていても

跳ばそうとして

大きく動かし過ぎるとリズムが乱れますので

十センチから十五センチメートルほど

大きくするくらいで良いでしょう。

慣れたら左右どちらかに一度動かす事で

合わせられるようになります。

そこまで行くと

掌打や拳にも合わせる事が出来るようになります。

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令和5年4月3日

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